てんとてん

喫茶好きのイラストレーターの日常ブログ。てんからてんへ、ぼんやりとした日々。

フランスの団体ツアーにひとりで参加・その1

■11月27-28日/ルーアンモンサンミッシェル
風邪もふっとばす勢いで、成田に乗り込み、いざフランスへ。全部で38人の、巨大ツアーに参加する。ツアー名は「素敵なフランスの休日」笑。すごい名前だよ?気恥ずかしくも、やっぱりたのしみです。
たった7日間の旅だけど、感じたことを数日間に分けてつらつらと書いてみようと思います!

飛行機からの眺めがすきです。眠っている人もいるけど、ついつい空をぼーっと眺めてしまう。日本は成田から新潟を通過し、日本海を渡り、ユーラシア大陸に突入する。大陸のはじっこがくっきりと見えるのです。飛行機からの風景は、「何も苦労せず、こんなすごいきれいなものを見て、すみません」という気分になる…。
まわりの眠っている人たちの空気を読まず、明るい空をずっと眺めていると、フランス人の男性客室添乗員さんに強制的にブラインド(?)を閉められてしまいました。すいません。

12時間かけて、フランス着。気圧(と、3杯のビール)の関係で、体はだるく、足はむくむ。が、飛騨高山に向かう時に購入したメディキュットと首枕が活躍してくれて、そこそこ元気。よし。
まずはルーアンという、ノルマンディという地方都市に一泊。ゴシック建築で有名な、ルーアン大聖堂に向かう。モネが気に入った建物で、次々気候が変わるこの都市の大聖堂を、同じアングルでたくさん描いているのだった。少しふわふわとした気分のまま、フランスの名も知らぬ(私はね!)建造物までが、こんなに迫力があることに、びっくりしてしまう。

ルーアンは365日中、300日が曇りと言われる、気候的にはすぐれない場所で、とても寒い。そんな町中を歩いていると、絵はがきみたいな景色が見えてきた!カラフルな家々は、寒い都市(北欧とか)と同じ、せめて建物は楽しくカラフルに、という発想なんだろうか。



日本全国、どこでもよく見るマックが、フランスではこうなんだ…。あらー。そうなんだあー…。
のち、バスを走らせ(この辺りはずっとバスで巡る)、モンサンミッシェルへ☆ 一度は見たいという方が多い気が(なんとなく)する、モンサンミッシェルラピュタのモデル地、夜に満ち潮で孤島になるモンサンンミッシェル。
ツアーなだけに、写真スポットに一時下車する。

モンサンミッシェル修道院で、現在は7名の修道士がここで活動している。この後のパリでもつくづく思うのだけど、古いものを修復しつつ、美しく保ち続ける文化の深さにおどろく。だって何百年と昔に建てたものなのに。すべて石でできているこの建物は、今こそ数学的に計算されて完璧な建造物として成り立っているけれど、今まで何度も何度も修復を重ねてきたんだって。
中はとても広い。ガイドさんにもろもろの歴史的背景を教えてもらいながらゆっくり歩く。吸い込む空気にじぶんで胸がふるえてる感じがわかりました。



周りは陸と川。孤島というと、関東では江ノ島、とか?真下のカラフルな傘がちょっとかわいい。

ツアー添乗員さん(日本人)は初老のおじさんだったけど、モンサンのガイドさんは英語を話す方(アメリカの方?)。笑顔がとってもかわいいのです。

モンサンの小さな街へ。これが観光地とは思えない、絵本のようなしっとりしたたたずまい。同時に、それに比べた日本の情報の多さ、えげつのない宣伝広告、看板の多さ。に辟易する瞬間でもあったり…。
利便さが勘違いされ、幼稚さと変化してしまっている、今の日本のあり方は、やっぱりどこか間違っているのではないだろうか???
とにかくかわいい。かわいい。


郵便局の看板が、こうなんっすか!!まじっすか!!

モンサンの敷地の中にある、ホテルへ。ただの通路なのに、なんでも絵になって大変。

ホテルの前を、つーっと通過していたしろねこ。のら猫は黒、白と1匹ずつ見かけた。ちょっと好きな1枚です。

夜のモンサンはライトアップ。ぎょっとしてしまうほどきれいだった。観光地なので、この辺りの演出はかなりお見事。実物は迫力がありましたよ。

ここで初めて、ひとりでカフェに入る。挨拶以外にはじめて使ったフランス語。『アン カフェ シルブルレ〜(コーヒーをください)』。観光客に慣れているカフェのマスターは、とってもほがらかで、私の持っているカメラやガイドブックに、いろいろ興味を示してくれた。そんな優しさが、とてもうれしかった。

私の頭は、カルチャーショックでいっぱい。それは、国民性の違い、歴史の違い、文化の違い、すべてがごっちゃごっちゃで。それらに触れている感覚はとっても心地よくって。ただの観光地と割り切って、ただ歩いてカメラを撮っているだけではだめなのだ。ぜったいに。
ここまでまだ3日だけど(移動も兼ねてるから…)、ここまででフランスに感じたのは、石を多用した建物の豊かさ。そして色彩の独特な深み。華やかなのだけど、どこか重たく色浅く感じるのはなぜだろう?寒い都市ばかり回っているから?新しいものが少ないからだろうか?
その辺の理由が明らかになるのは、実は帰国してから(webで調べた)。
それはまた後にするとして、まだまだ続く、フランス日記。とりあえず第一弾、おわりー(たぶん5弾くらいまで、つ・づ・くう〜〜)。