てんとてん

喫茶好きのイラストレーターの日常ブログ。てんからてんへ、ぼんやりとした日々。

京都でタイルが魅力的なスポット『船岡温泉』と、カフェ『さらさ西陣』『きんせ旅館』

レトロな建築のタイル。喫茶店でも多くみかけたタイルのかわいい所もたくさんでしたが、今回は喫茶しばりではない3軒を紹介したいと思います。

さらさ西陣

甲斐みのりさんの【旅のしおり】の中で、さらさ西陣と船岡温泉が並んで紹介されており、この2軒が近いようなので合わせて行ってみることに。初日の夜(この日はひとり行動)、ホテルにチェックイン後のお出かけ。遅くまで営業しているのでありがたかったです。ここでご飯を食べて、それからお風呂に入ろう!

とっぷり日も暮れて、真っ暗な道の中に灯りが。

中はあちらこちらに美しいタイルが。かわいいー。築80年の元銭湯だそうで、当時からのタイルが残っているのだそうです。

若い方に受け継がれたお店は、カフェレストランといった雰囲気で、無国籍メニュー。若いお客さんも賑わっていました(なのであまりお店全体を撮影していません)。

細部までかわいいタイルの真横で、チャーハンを食べました。おいしかった。

むきだしになった天井や広々とした空間も気持ちよかった。座席もひとつひとつ離れていてゆったりしているし、友人と来ていたら長居しちゃうかも。



船岡温泉
さて、「さらさ西陣」を出て徒歩10分程度でたどり着く「船岡温泉」へ。

本では、華やかなタイルを始め、細かな雑貨までかわいらしいたたずまいで、期待が膨らみました。登録有形文化財だそう!

銭湯なので当然写真は撮れず、エントランスの一部のみ。

このような見事なタイルが浴室にも豪華にしきつめられていて、すごく贅沢だし、とっても愛らしいっていうか、心がうきうきしました。天井には天狗の浮き彫りがあったり、欄間にもなにやら絵が浮き彫りされていたりと、とにかく目に楽しい。
銭湯としての価格も普通で、またジャグジーなどお風呂の種類も豊富なので、ぜいたくな気持ちになりました。
ちょっと離れた場所な上に風呂上がりだったのでタクシーでホテルへ。近くにはゲストハウス、ユースホテルも多いみたいで、外国人観光客も多かった。そして、タクシーの運転手さんがおっとりした口調で、やり取りで癒された! 楽しい初日の夜でした。


きんせ旅館

ナカムラユキさんの書籍は、特にタイルや鉄格子などが美しく紹介されており、中でも表紙の一部を飾っていたこちらのお店のタイルがずっと気になっていました。
旧花街である島原にある「きんせ旅館」に向かったのは最終日の夕方。日によって営業時間にも変動があるようだったので、どきどきしながら電話をするとオープンしているとのことでホッとする!

 
この辺りの街並み、かつて花街として栄えていた名残があって、ちょっと独特で緊張感があり、歩いていて楽しかった。

このエントランスで、あっという間にタイムトリップに。鳳凰と牡丹が!

ちらほらとタイルがお目見え!

細かなタイルや、カーブを描く石で作られたステップなどが美しい。シックだなあ。。

エントランスを通り、いよいよ店内。それにしても色香ただようお店です。。。ここは江戸時代に揚屋として造られた建物で、築250年もの年月を辿り、明治時代に旅館に生まれ変わったそう。それからさらに時を経てカフェバーに生まれ変わったそうです。

お店の方に断り、いろいろ撮らせていただきました。(先客の方もいて、全ては撮れませんでした)アイス珈琲をいただきましたがおいしかった。京都の珈琲はハイレベルというか、濃くって酸味の少なめのものが多く、好きな味のお店がたくさんでした。

艶っぽさを感じられて、ムードのある店内。それもそのはずで、昔はダンスホールとして使われていた空間だそうです。

昔のものをそのまま残している部分とリノベーションしている部分が混ざっているそうで、例えばカウンターまわりはすべてリノベーションしているそうですが、自然にとけ込んでいて気づかなかったです。

それから、タイルや窓の形も美しいお手洗い。

お手洗いに向かうアプローチの中にもとっても素敵なタイルが! おもしろいデザインですよね。【秦山タイル】という、京都独特のデザインなんだそうですが、ひとつひとつが全部違っていて、その組み合わせになんだか惹かれ、気づくと時間を忘れて見入ってしまいました。
私の写真だと拙いんですが、ほんとうに素敵で、“秦山タイル”でweb検索したときにTOPの方に出てきたサイトを貼っておきますので、良かったら是非。もっともっとたくさんのタイルデザインが紹介されています。
京都駅周辺旅行クチコミガイド


そんな3軒でした。どれも、京都でしか味わえない魅力という感じで、行って良かったです。

「きんせ旅館」の、旅館時代の和風のマッチ。今も旅館としても営業されているそうです(1日1組だったかな?)。


お寺や喫茶店以外にもさまざまな歴史を持った建物がたくさんで、京都は奥深いなあ。。。としみじみしました。
タイルが美しいという文化、そういった視点で街を見てみると、比較的至るところにかわいいものを見かけることができるのでした。

これは、京都市役所駅の地下商店街の通路のタイル。。。
新たな視点を持つことができて、嬉しいです。
この調子で、新たに更新していって、なんとか6月中にはアップし終えたいな(それでも6月いっぱい…!)。