てんとてん

喫茶好きのイラストレーターの日常ブログ。てんからてんへ、いろんな日々。このたびブログタイトルを「マーブルマーブル」より「てんとてん」に変更しました。

フランスの団体ツアーにひとりで参加・その2

■11月29日/ロワール古城 11月30日/ヴェルサイユルーブル
さて、モンサンで一泊したのち、ロワール古城巡りへとバスは進む。ひたすら田舎町を走るバス。広くて緑があって、道中、畑には牛や馬が、のんびりごはんを食べている。ほかは家がぽつぽつあるくらい。
なーんか、北海道みたいー。
でも明らかに違うのは、山がない!フランスには、山がなかった。なだらかな丘は豊富なのだけど。だから、視界はとっても広かった。ひたすら3時間走って、城めぐりスタート。
その前に、エスカルゴを食べました。初めて食べた!パンと一緒に。オリーブオイルと塩が効いてて、とってもおいしかったです。いかにも「フランスの家庭のママ」という感じのお母さんが、「ボナペティ〜」。ツアー 一同「?」となっていると、「どうぞ召し上がれという意味だから、もごもご。メルシーって答えなさーい。もご。」と初老の添乗員さんに言われる(なんか、エスカルゴをほおばりながら言われました)。

デザートは、とっても甘かった。。スイーツはどこでもかなり甘かったっす。甘いの苦手っす。でも彩りがかわいい。

そこから城!城!この辺りの建物はフランス革命で倒壊されていないので、モンサンと同じく、修復こそ重ねたものの、当時のままなのだそうだ。そうとう迫力がありました。


城へと続く道。「カップルさんは手を繋いで歩いた方がよろしいかとー!」と、添乗員さんが叫ぶ。余計繋ぎにくいってば。添乗員さんが一番テンションが高かった。しかし、写真じゃ伝わらないけれど、かつて馬車が通った情景がうかぶ!映画『マリーアントワネット』を観た影響かも。

また、内装がきれいだった。これは天井。なんじゃこの色どりとデザイン…。とてもかわいい。同じ時代に日本はお寺を建てて着物を着ていたわけだから、ほんとに国によって違いますね…。

この他にもかなりいろんな城をめぐったり、ワインを飲んだりする。時代はルネッサンス。そんな世界を見せられると、2008年の日本のテレビを見ていた人なら、どうしても、あの男爵たちを思い浮かべてしまうかと。
ここでいよいよパリに移動したのでした。この日はバス移動だらけでかなり疲労。ここまでちょっと長かったー。


パリに到着した翌日。ツアーは、もうちょっと続く。ここでいよいよ「ザ・パリ」が飛び込んでくる!短時間での、ざっくりとしたパリ周遊。凱旋門、アパルトマンの家並み、オープンカフェルーブル、教会、セーヌ川。もう心の中がうきゃうきゃ浮かれてしまう。
そんなこんなで、エッフェル塔へ☆

びっくりしたのが、エッフェル塔って最初は街から反対されていた建造物なんだって。でも設計者が「どうしても、期間限定でも」と推したことで建てられ、今に至るそう。今やパリのシンボルにはそんな背景が。逆に言うと、それだけパリの街は、景観美にシビアであったということなんだろうな。ちなみに錆びたような色は、あえて年に一度このような風合いに塗り直しされているらしいです。

それからルーブル美術館へ。私はこの時代(ルネッサンス時代)の絵画の云々をよく知らなくて、ガイドさん付きで案内してもらい、だいぶ助かりました。。そして!「絶対そんなことしない」と心に決めていた「絵画をデジカメで撮る」ということを、してしまいました。ああー、勝手に手が伸びたあ。シャッターに手が!そんなことしていたのは、世界から集まってきていた観光客でもアジアの人たちだけだった気がします。ちなみにフラッシュなしだと撮影はOKです。
じっくり観ると1週間はかかると言われているルーブルの展示作品。の、ポイントだけを見て回りました。


そしてモナリザとも対面し、撮影してしまう。実際のモナリザは小さく、スフマートの描写、とか光の加減うんぬん。。も、人の多さでぜんぜん集中できませんでした。。せっかく実物を見たのになんじゃそりゃ、って感じっすよね。

でも、古い絵画、とてもおもしろかったです。昔は写真がないから、当時の時代背景を絵画で表すことがとても重要だったんですね。それがまた、一枚一枚めちゃめちゃでかいのです。そのでかさと、ただ写実的に描いているだけではない、ダイナミックな構成とか、ナポレオン三世を始めとした人物の表情、などが、興味深いのです。
絵画は当時からフランスでは相当価値のあるものと見なされていたんだなーと思いました。それだけルーブルの絵画の量は多く、技術も相当すごかった。絵画が評価されていたという歴史は、世界中どこも、同じだったのかも知れないけれど。
その後中華料理をはさみ(ずーっとおフランス料理だったから、とってもほっとしました…)、もうひとつの今日の目玉、ヴェルサイユ宮殿へと向かいました。


広いのだ。ここも。とっても。庭が鬼のように広く、中も鬼のように広く、そりゃあ仮面舞踏会も結婚式もパーティーも食事もかくれんぼも、なんだってできるね。。という感じで。しかしここはフランス革命時に一度すべて倒壊されているから、一からすべて復旧されているわけで。30年かかった、と聞きました。
この重厚さ。すごいです。ゴージャスです。


そして、近年復旧が整ったという鏡の間。外から光が入りこんで鏡に反射し、またそれが壁に反射し、緊張感の中に、ちょっとやさしい印象が。こんなものばかり触れていた王宮の人たちの美的感覚って、どんなものだったんだろう。

そして、ついに、マリーアントワネットの寝室に。寝室の写真は人が多すぎてうまく撮れなかったので、肖像画を。さっきも書いたけれど、映画『マリーアントワネット』はおもしろかった。子どもができにくかったマリー。そのプレッシャーと、もう故郷に戻れない孤独感から、豪遊したマリー。
現代的な視点で撮られたマリーを見ていたので、この肖像画にも彼女を一人の女性として、いろいろ想像がふくらんだ。

ここまでで、やーっとツアーはおしまいになりました!スケジュールに追われることも、もうない。すごい駆け足だったの。この日の夜から自由行動。うれしいな。
しかし、ガイドさん、添乗員さんの細かい説明は、無知な私にとってもありがたかったです。ほんとうに。おもしろい職業だなーって思いました。年を重ねるごとに知識も語り口も熟成してくるんじゃないだろうか。
古典的なものをたくさん見た反動で、今夜からは思いっきり今のパリを見てみたい。
そんなふうに思ったところまでで、パリ編その2、終わり。
長くてごめんなさい。読んでいただいてありがとうございました☆
まだもうちょっと、つ・づ・く〜〜〜〜。