てんとてん

喫茶好きのイラストレーターの日常ブログ。てんからてんへ、ぼんやりとした日々。

モス。

ファーストフードのお店の中では、一番すきです、モスバーガー
最初お店ができたとき、日本人向けのメニューがいろいろで、感動した。


ライスバーガーも、今はメニューから消えてしまった「モス畑蒟蒻」も、最初はカルチャーショックでした。モスチキンもうまいねえ。なんというか、ブランドイメージが全体的に好きなのだ。深みのあるグリーンも心地よいし、お店の内装も明るい木目調だったり。なによりおいしい。日本人が好きな味。


モスバーガーを決定的に好きになったのは、この本を見てから。

モスが、有機野菜や有機野菜で育った肉だけを使用することをモットーに、大々的にイメージチェンジしたことがあって(15年くらい前?)、このときのブランド戦略がチョーかっこよかった。テイクフリーのこの立派な本を始め、野菜や牛、ブタのアイコンをかわいくデザインし各メニューには何が使われているかを簡潔に紹介していた。メニューの写真もすっごくきれいで、「いかにも体によさそう」「いかにも清々しい」ということを視覚的にきれいに見せてくれた。
なのですっごくモスのファンだったし、行くとそれだけで気分がよくなっていた。
どうしても捨てられない。この本だけは。今見ても古さを感じない。フォントの使い方とか、すっごくきれいなんですよ!


数年前に知ったのだけど、どうやらこのときのアートディレクションは『DRAFT』だったらしいのだ。さすがDRAFT!カメラマンは、当時DRAFTのトップの女性ディレクターの旦那さんだったらしい。すごいご夫婦だ。余談ですが最近この方の写真を仕事で使う事があり、仕上がりがチョーきれいで、こちらも感動した。。。。



同じ時期、モスは「若い人が夢を追うため海外に派遣で出かける」行動を金銭面で支援していて(年に数名選出されていた)、そのレポートチラシがイートインする時に食べ物を載っけるトレーに載っており、それを見るのも楽しかった。熱い社長さんだったようで、とにかくこの頃のモスは「ワクワクする」って言葉がぴったりのイメージだった。…のだけど、その社長さんは亡くなったようで、気付けば海外派遣の支援も無くなってしまい、それからなんだか、なんだか今は、他のブランドと同じようなラインにとけ込んでしまった(『匠バーガー』はどうしても好みじゃなかった)。CMも、ホームページも、かなり残念な感じ。



スローライフの先がけなのになあ。“スタイリッシュだけど熱い”っていうのが良かったのに。いろいろな事情があるにせよ、ファンとしては少々せつない。最近モスから100円バーガーが出る、とのニュースを見て、それも切ない。ハンバーガー業界は競争社会の象徴みたいなものだから、100円バーガーが出る底辺にあるものについては無知な私があれこれ考えて理解できるものではないのだけど、
でも、やっぱりブランドイメージを作るって、それをプロデュースするデザインの世界って、他には変えがたい大きい役割なんだろうなあと思ったのでした。

デザインは大事だ。



『私の勝手にランキング・モスフード編』(いま思いついた)。
1位!ライスバーガー・きんぴら
2位!モスバーガー
3位!フローズンケーキバーシリーズ
番外/粉っぽいブレンドコーヒーも、何気においしい。