稚内では、「挽香」に行ってみたかった。日本最北端の喫茶として知られるお店は、どのような感じなのかを知りたい。また、お店の雰囲気だけではなく、マスターの温かなお人柄なども知られています。
だけど実際には挽香は最北端ではない。私が車で通っただけでも「You」「北門館」「珈琲待夢」など、より北に純喫茶はたくさんあった。ほか、【喫茶・食堂】という枠に広げてみると、「ルビイ」という名前（かわいい）のお店も。宗谷岬に行く途中でも「喫茶・食堂○○」のようなお店はあったので、定義が曖昧なままどれを “最北端喫茶” といったらいいか分からなかった。
オレンジに光って見える皮の傘のランプと、黒い鉄格子と椅子と、焦げ茶の木目がきれいな、なんとも北国らしい、旅先らしい喫茶店だった。
そして、長年経営されているのに、どこかすっきりとした空気が流れていたのも印象的だった。
着いた席から、鉄格子越しにカウンターを眺めた。木彫りの置き物は、北国の民芸品という感じで、かっこいいな。メニュー表の右半分は、食事メニュー。食事メニューが豊富なのは、漁師さんたちが食事の場としてずっと利用しているから。
珈琲チケットのポケットには、たくさんの個人のお客様のチケット。10枚綴りがお得だそうで、先ほど挙げた常連の漁師さんが、たくさん活用しているそう。ここは、朝早くから営業しているため、仕事帰りに立ち寄るそうなのだ。名前を太いマジックペンで書いてあるのも素敵だ。写真上部のスピーカーがAIWAなのもいい。
朗らかで明るく、おしゃべりがとっても楽しいマスターが、色々話してくれた。
「漁師の友だちが多くて、おかげでオホーツク海と日本海の鮭の味の違いがわかるようになったよ」
「鍋焼きうどんのメニューもあるよ。冬はよく出るよ」
「25度を超えた日は、今年は10日もなかったくらい。いい日に来たね。」
「この後車で移動する人には、羽幌のサンセットビーチを勧めてるんだよ」
ほか、関東での思い出話や、奥様の話なども聞いたりして、あっという間に時間が過ぎて行った。
私オーダーの珈琲には、赤いシュガーポットが。夫オーダーのアイスコーヒーのコースターは、革製のオリジナルで、お店にぴったり。。
天気に恵まれてよかったねと何度も言ってくれ、優しい方だった。記念にツーショットで写真を撮らせていただいたけれど、マスターがよい笑顔で、見るたびに元気に！
東京よりずーっと北の方では、あんなに素敵な喫茶店があって、今もお店はオープンしている時間だな〜などと想像すると、嬉しくなってしまう。
純喫茶は、通えば通うほどたくさんの個性に出会えて、そもそもは緊張しやすい私も、少しずつそこで触れ合える喜びをかみしめられているな〜と思う。だからますます好きになる！
マスターありがとうございました。
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marble marble テラコリダイアリー
- イラストレーターです。日々気になったことをテーマに問わずブログにしています。マーブル模様のような、マーブルチョコのようなカラフルで雑多なブログを想定し、「marble marble テラコリダイアリー」としました。純喫茶、マッチ、散歩、昭和の建物、昭和歌謡、片付け、スケジュール帳などが好きです。コメント欄がありません。ご感想などはコチラまで→marble●tellacoli.com（●→@）
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