てんとてん

喫茶好きのイラストレーターの日常ブログ。てんからてんへ、ぼんやりとした日々。

夏の読書感想文『リバース』

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湊かなえさんの本を、初挑戦しました。

リバース (講談社文庫)

リバース (講談社文庫)

  • 作者:湊 かなえ
  • 発売日: 2017/03/15
  • メディア: 文庫
 

実写化も多い湊さんのミステリー作品。

なにか読んでみたいわと思い、表紙の珈琲が気になってこの本を選びました。

 

主人公の深瀬は平凡なサラリーマンで、自宅の近所にある喫茶店に通うことが唯一の楽しみ。自分でも美味しい珈琲を淹れるのが趣味で、友人や同僚からも評価を得ていて彼のアイデンティティとなっている。

茶店で出会った女性をきっかけに彼の人生は華やぎ始めるも、過去に関係する告発文が届いたことで、自分の中で封印していたできごとを振り返っていく…

 

ざっくりいうとこのようなあらすじです。

 

人と人の絡みに注目です。わりと一筋縄じゃいかない関係性が複雑に絡み合い、まさかまさかな展開へと変わっていきます。プロットがめっちゃ練られてて、ミステリーを普段読まない私は「なんでこうなった?」を繰り返しながらも一気に読むことができました。

 

深瀬はどんなときでも自分をさらけ出しきれない。おとなしい性格とも言えますが、自分に自信がなくなおかつ自分がかわいいので、相手のために一歩踏み込めないというシーンが多いです。個人的には、なんか自分を見ているみたいでやだなーと思ってしまいました。珈琲に逃げちゃうところとか。

 

ただそんな彼が淹れる珈琲は、一貫して美味しそうです。喫茶店の珈琲も。

そんな珈琲もまさかまさかのミステリーのキーワードとなっていきます。

 

湊かなえさんの作品って「イヤミス」って言われているそうです。

読み終えて嫌な気分が後をひくミステリー。

 

確かに…。結末には少し強引さもあったように思うけど、こんな読後感のファンも多いのも納得な感覚でした。

深瀬は嫌な奴だなーと思っていたけど、このあとどうなったかな。このままだとかなり辛い人生のような。何か救われていたらいいな。

 

藤原竜也さん主演で実写化もされているのですね。見ないうちは藤原さんは深瀬のイメージと違うけど、どうなのかな。

こちらでは深瀬がちょっと救われた展開だったらいいなと思っています。

 

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marble marble マーブルマーブル

イラストレーターです。日々気になったことをテーマに問わずブログにしています。マーブルチョコのようなカラフルで雑多なブログを想定し、「marble marble マーブルマーブル」としました。純喫茶、マッチ、散歩、昭和の建物、昭和歌謡、片付け、スケジュール帳などが好きです。コメント欄がありません。ご感想などはこちらまで→marble●tellacoli.com(●→@)
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