てんとてん

喫茶好きのイラストレーターの日常ブログ。てんからてんへ、ぼんやりとした日々。

夏に行った展示の備忘録。

夏に足を運んだ展示。

まずは、かこさとし展。

戦後から、絵の力でたくさんの人の気持ちを暖かく、優しくしてくれた方のおひとり。

生の絵を間近で見られることに感激。

色も線も、生命力に溢れている!

見ていて内側から心身がポッポする感覚がありました。

そしてキャラクターが魅力的で、絵の構図がきれい。きれいすぎる…

研究者としての一面を持つ方でもあり、細かく書き込まれた図説なども大量に展示されていて、間近で見入るのもおもしろかったです。

絵本に出てくる「からすのパン屋さんたちが焼いたパン」がオブジェになっておりました!

これ、全部パン!

かわいい!かわいかったーっ。


だるまさんとか鬼とかからすとか、どこか“和”を感じるモチーフやキャラクターが多いかこさんですが、これは「あえて」だそう。

日本のらしさを伝えたい。と。

他にも色んな絵本の設定の秘密やかこさんの生涯にも改めて触れる。

そういうのを知るのは本や資料などでもできることなんだけど、展示場でじっくり時間をかけてみるの、いいですね!

こういった場所に足を運ぶのが久しぶりで、自身でしっかりと学びが刻まれるな〜とも思いました。

今さら2019年の「MOE」を購入。

帰りに寄った喫茶店かこさとしさんのことを反芻タイム…

コーヒーを飲みながら…

暑かったけど、幸せな時間でした〜

 

 

ところで展示会といえば、先月は久住昌之さんのイラスト展にも行きました!

旅とお酒がテーマのほんわかとかわいいイラスト。

日常のワンシーンをシンプルに描かれていてあたたかい。必ず久住さんご本人がイラストで登場してくる。

露天風呂で月を見ながら笑顔の久住さん。

ローカル線の電車の前で嬉しそうな久住さん。

旅先の宿泊室で手紙を書く久住さん。

“こういう瞬間っていいよね、幸せだよね”という部分をあたたかく教えてくれる。

(そして、ちょっとシチュエーションがニッチなのがポイント!)


そんなあたたかな絵の他に、音楽をテーマにした、迫力のある絵も展示されていました。バンド活動もされてて多彩な方ですね!


孤独のグルメ」の原作者、なおかつドラマ「孤独のグルメ」の“ふらっとQUSUMIコーナー”でもお馴染みの方。

ご本人も会場にいらっしゃいましたが、テレビで見ていたそのままでした。お洒落な柄シャツを着ていらして。

ご本人とも少しお話ができた!

幸せでした〜

展示会場で私が買った手ぬぐいと、夫が買ったぐい呑み

ギャラリーの近くに角打ちがあって、久住さんにもオススメいただいて、帰りに夫と立ち寄りました。

上の写真はインスタのストーリー用に作ったもの。路地にひっそりとあって良いお店でした!

 

 

それと先月は吉田類さんの個展にも。

(お酒愛好家のおじさまづいてます!笑)

お写真を一緒に撮っていただいたり、愛読書にサインをいただいたり。笑
類さんは、私は気づけば憧れる存在となっていまして…

推し活に近い形で会いに行った。笑


居酒屋にたくさん訪れてる印象のある方ですけど、ほかにも山登りされたりロマンチックな絵を描かれたり器を作ったり詩を書いたりと、とっても多彩な方。


いったいいつこんなにもたくさんのものをお作りに…?という印象でびっくり。

番組もたくさん持たれてますよね。

番組内でも一般の方といつでも穏やかに、同じ目線で話されているのが印象的で。

 

実際にお会いしてもそんなイメージ通りの腰の低い方で、こちらが恐縮してしまうほど良い方でした…!

そして、たくさんお酒を呑まれているのにシュッとしていてスタイルが良く、ご健康そうでした!

そしてやっぱり、腰が低いだけじゃない、ただものではないオーラが…


展示されている絵は星座がテーマで、各星座が擬人化されていてストーリーがある。

水彩のタッチは優しく、詩がついているものもありロマンチックだ。

かつて読んでいた「詩とメルヘン」の世界観に連れて行ってくれた。

同級生に「これ読んでる」というのが恥ずかしくてどうしても言えなかった中学生の私の愛読書のひとつ。


ちなみに類さんは、山登りで詠まれてる俳句も美しい。

その土地のこと、季節、その山のありさまを詠うのだけど、選ぶ言葉が知的で優しいのだ。

(推しなので私も文が熱い)

もうすぐ北海道の山登り特集らしい。楽しみ…(こちらでは火曜のお昼にNHKでやってます)

 

ちょっと類さんという方は、オヤジ界(なんだそれ)でも最強なんじゃないだろうか?

今回の展示で改めてそう思ってしまった。

毎朝散歩番組をされてる高田純次さんもカッコいいが、芯が強そうな人はしなやかですね。

さりげないというか。

ただ硬いだけじゃダメなんだな。

柳のような、稲のような。


横浜流星も大好きだけど(突然の横浜流星)、渋いおじさまの知的なしなやかさはカッコいいなあと思ったひとときでした。

旅人類 Vol.2

旅人類 Vol.2

  • あるた出版
Amazon

私がサインをしてもらったのは「旅人類」という北海道を特集したムック本。

責任編集が吉田類さんなんです。

実は北海道に縁が深い方なんですよね!番組も持たれていたりして、有名人なんですよー。

北海道以外の方が聞くと意外ですよね?

東京の居酒屋にめちゃくちゃ行ってる印象がありますもんね。


歴史や自然、地場産業やそれに携わっている人など、濃密に北海道のカルチャーを知れる良い本で、勉強になるので読んでます!


旅人類は、岩見沢の喫茶店で教えてもらったんですよ〜。類さんのサインもお店にあった。

顔が広い方ですよねー、ほんとに。

 

「知的でチャーミングなおじさま達」

とくくっちゃうのも雑ですが、そんな方々の展示に触れた今年の夏でした。

 

marble marble マーブルマーブル

東京在住のイラストレーターの日常の記録。
人見知りですが、せめてブログはマーブルチョコのようにカラフルになるよう「marble marble マーブルマーブル」としました。
◾️喫茶巡りが趣味。通った1000軒ほどの喫茶店を【純喫茶リスト】にエリア別にまとめてます。
◾️Instagramでは、【喫茶通いのイラストルポ】を更新中。ここにも載せています。
◾️40代半ばから似合う服について考えるようになり、【ワードローブ】の研究記事も。
◾️ご感想などこちらまで:marble●tellacoli.com(●→@)
◾️イラストサイトの閲覧・ご依頼、お気軽にどうぞ!【寺井さおりイラストレーション