部屋を整理していた時に、昔コレクションしていたポストカードのファイルが出てきまして、少し懐かしく眺めておりました。
特に懐かしくなるのが「Do!Family」のポストカード。
海外の洋書を眺めているようなきれいな写真ばかりで、シーズンごとに家に届くDMを楽しみにしていました。
旭川ー札幌ー渋谷と、引っ越しをしてもそのたびに届けてもらっていたのです。
そして、ノベルティのカタログブック。
上質な紙とデザインでできたシーズンブックが、お洋服(小物でも可)を買えば必ず貰えていたという贅沢さ!
ショッピングバッグも毎シーズン変わっていた気がします!
なんて豊かな時代なんだろ。
日本人でも似合うようにデザインされたフレンチベーシックなお洋服、そしてこの写真のクオリティ。
モデルさんたちのかわいらしさ、小物の使い方やカリグラフィーなど、Do!Familyには当時の私の憧れがたくさん詰まっていたんです。
当時グラフィックデザインの勉強をしていたときも、こういったモノをデザインできる世界は幸せだなあと、ほわわーーんと夢を見たりもしていて。
原宿にある本社も海外の洋館のようにきれいで、ハタチの時にドキドキしながら訪れたのも良い思い出です。
Do!Familyはすっかり店舗も見なくなってしまいましたね。
私は15年くらい前までは一応チェックはしておりましたが、似合う服がなくなってしまった上に、新ブランド展開で佐々木希さんデザインの服展開を行なったりと、思った方向ではないなあと思ったこともあり、気持ちが離れてしまいました。
けど今も当時のどきどきしたDo!Familyへの憧れやこの本などに詰まった世界観は変わってないです。
雑誌「Olive」「mc sister」でもDo!Familyは美しく紹介されてて、黒谷友香さんなどがDo!Familyを着こなしていました。かわいかったなあ。
当時はいつまでもこういう気持ちが続くのだと思っていて、そういった雑誌もフツーに捨ててしまっていたんです。
でも、間違えたな。
あれは、あの時にしか触れられないものでした。
Do!Familyの世界観にしても、私の感性にしても、です。
とまあ、ノスタルジックな世界にハマると熱くなってしまう私です…。
ノスタルジックついでにですが、ポストカードのファイルには開店当時の「森彦」のポストカードも入っていたんです〜。
森彦近辺の学校に行っていた上に一人暮らしのマンションもその辺にあった私は、同級生たちとオープン当時からザワザワしてました。
なにやらすごく良さげな喫茶店ができてない!?と。
民家をリノベーションし、ブランディングしながらオープンするまで準備に3年くらい期間をかけてできた喫茶店だったそうで、なんていうか、最初から完璧な空間が広がっていました。
ちなみにですけど、その民家というのが、一緒にバイトをした女の子のおじいちゃんのおうちだったんです。
世界狭い〜!びっくり。
その子にしてみると、小さい頃よく行っていたおじいちゃんちがあんなことに…とびっくりだったそうです。
そんなこんなで森彦は20歳そこらの私たちにとってはちょっとドキドキする、憧れの、完璧な喫茶空間でした。
今や森彦って壮大なプロジェクトになっていませんか?
狸小路に森彦プロデュースのブックライブラリー&ホテルまであった時はびっくりしました!当時から綿密に行われていたブランディングはあそこまで大きくなっていったんですね。
ちなみに森彦があった円山公園エリアにはよい喫茶店がめちゃくちゃ多かったです。
森彦も良いのですが、私は特に「桜月」、そして「ろいず珈琲館」が好きでした!
雰囲気は桜月が最も好きで、味はろいずのブレンドのファンだったなー。友人がバイトしてたにもあって、本当によく行ってました。
冬の寒くて道路がツルツルの時だって歩いて行ける距離にあり、温かくて美味しい珈琲で気持ちが落ち着き癒されていました。
今思い返してもあの環境は最高だったな。
今まで住んだ街で、喫茶視点ではいちばん最高な場所でした。
円山公園エリアはもう一回住んでもいいくらいなんですけど笑、でも、もう「桜月」も「ろいず珈琲館」もないんですよねー。
地蔵商店というお店も好きでしたがこちらもなくなり、健在なのは森彦だけ。
でももう今の森彦にも惹かれなくなり、何だかここでも年月の移り変わりを感じノスタルジックになるのであった。
ちなみに、当時の雑誌「Olive」ではカフェブームによる店喫茶特集が多かったです!
今もとってある切り抜き。
東京の未踏のお店に憧れたものです。
が、実は当時はそこまで「行ってみたい!」って思っていなかったんですよ。
なぜかというと、札幌の、円山公園エリアの喫茶店ですごく満足していたからなんです。
すごくないですか?
この喫茶ミーハーの私が。
大通公園エリアにも好きなカフェもあり、友人ともよく行っていましたし、知らない場所に行く好奇心というのは「喫茶店」に対してはあまり沸き起こっていなかったんですよね。
読むだけで満足するという時代…
今よりも性格が落ち着いている…?笑
「東京人」も持っていましたよー。
沼田元氣さんという存在と、沼田さんが作っているものに一気にハマったのもこの頃。
そんなふうに「桜月」「ろいず」で大満足していた私。
さぞかし当時の喫茶店の写真も残っているんでしょ?と思いきや、それが全然だったりするんです〜。
記録するということに、無頓着。
どんどん思い出してきましたが、今ここで過ごしている感覚というのが写真で残るわけがないと思っていたんですよねえ。写真、下手でしたし(今も…)。
スマホで気軽に撮れる時代とは違いますね。デジカメ出現ももうちょっと先、なんて頃です。
友人が桜月で撮ってくれた写真だけが残っています。
20歳くらいですかね。奥が緑なのが、桜月ならではだなあ。
これは多分1階ですね。2階も良いのですが。
本当によく行ってた。50回くらいは行ったのでは…(体感)。
やはり全く手元に思い出がないのも寂しいもので、こんなふうに写真を撮ってくれた友達には感謝です!
ヒロミックスブームなどがあり、私たちは人物はよく撮っていたんですよね(恥)。友人は、雰囲気を撮るのがすごく上手だったんです。
今回振り返って気づいたというか思い出したことがあるんですが、写真がなくても記憶ではしっかりと味や雰囲気を思い出せるし、なんだかかけがえのないもののような感覚になる。
その方がずっと自然で豊かなことなのかもなあと思ったりもしました。
marble marble マーブルマーブル
- 東京在住のイラストレーターの日常の記録。
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