前回(link)からの続きです。
11泊12日の北海道喫茶旅を行っています〜。
自著の喫茶イラスト本「ほっかいどう喫茶の手帖」をお持ちの方は、本を片手にご覧になってくださいね。
2日目・チェックアウト後、小樽へ
北海道喫茶巡りの旅(書籍掲載店へのお礼巡りの旅)は、まだまだ2日目です。
今日は札幌のホテルから、小樽へ移動しました。
札幌〜小樽までの汽車と車窓風景が大好きなことは「ほっかいどう喫茶の手帖」にも書いた通り(P96)。
本では”動画まで撮っちゃうこともある”と書きました
でもこの日は土砂降りで何も見えなかった。
電車もノロノロ運転、特急列車は休車になるほどの大雨だったのだ。
海岸沿いの日本海…錆びた小屋などの古い風景…
眺めたかった至福のあの時間…ああ…
到着後も土砂降りは続く。叩きつけるような雨でした。
小樽の掲載店は3軒ありました。
- 館ブランシェ(P98)
- コロンビア(P102)…閉業(本の発売2ヶ月後に閉業してしまいました)
- アイスクリームパーラー美園(P104)…あいにくこの日は休業
だけど閉業・定休日などで館ブランシェさんのみ、足を運ぶことになりました。
4軒目・小樽「館ブランシェ」さん
(小樽駅から徒歩12分・書籍98ページ)
いつものうっとり空間です。クラシカルで正統派、完璧な空間…
大好物のバナナチョコケーキ。これもう、食べるの必須。
全国からこれを食べに来るかたがいらっしゃるほど。
そして…ふたつめ!
ふたつ食べると決めてきた。笑
元スタッフさん(本にイラストを描かせていただいた方)にお勧めしてもらい、苺ショートケーキにした。
前回もふたつ食べたんだよなー笑
食べずにはいられないんですよ。
モンブランやプリンアラモード、エクレアなどなんでもおいしいです。
古くからの製法を守った「懐かしの味」でありながら、パティシエさんが自身の好みで微調整してきた「進化の味」でもあるところが館ブランシェさんのおいしさの秘密。
ここでは皆さんに親切にしていただき、ホームのようにくつろいでしまった。
こんなふうな関係が築けて嬉しい。
いちばん最初に私がお声がけしたスタッフさんがとてもよい方だったのだ。
それがきっかけとなって、お店の皆さんとの交流を紡いでくださった。ありがたいね〜
絵に描いたパティシエさん、スタッフさん(館の休業時に退職され、今は違う会社に)。
本と実物の組み合わせ。
逆光だね。
あまりいい感じに撮れてるものがない。
もっと大事に撮ればよかったかな…
店内には「館」のステンドグラスを監修した画家さんのプロフィールや、その息子さん(彫刻家)の作品も展示されている(常設)。
お店には自著も置いてあるので、手にとってみてくださいね〜
館ブランシェさんは喫茶利用をしなくともケーキやお菓子を購入だけでも利用できます。
テイクアウト用のお菓子も色々と買ってお店を後にしました。
大満足。
「光」にも行きましたよ。
こちらは自著には載っていない。
光さんは先代が営業されている頃からメディアの掲載をほとんどお断りされていて、念願叶わなかったのだ。
イラストは描いてお渡ししたことがあって、それを覚えていてくださった(その時も今回も喜んでくださった!)。
ちなみに「光」では、暗い店内で目を凝らしながら友人に手紙を書きました。
店内の撮影は禁止ですが、今回ドアが開いていたのでちょっとだけ中が見えるかな?
こちらはかつてSNSや展示でも出したことのある「光」さんのイラストルポ。赤ちゃんだった私を引き連れた若き母が利用していたらしいので、それをテーマに絵を描いた。
そしてまた、小樽駅へ…。
(早めのトンボ帰り)
北海道への喫茶巡りの旅は、遠くて行けない方が多いと思う。
そんな方には、まずは小樽をおすすめしたいかな。
新千歳空港からアクセスしやすいし、徒歩移動もしやすい。
街並みは昔ながらの港町の風情、ちょっと裏道にはさびれた通りなど、飽きずにニッチな世界を楽しめるのも良い。
美しい喫茶に加え、街喫茶も多い。
以前コミティアに参加した時も、参加者には小樽に詳しい方が結構いらした。
小樽が好きな方は全国に多いんだと思う。
実は私も、小樽で1冊本を作ってみたいくらいだ。
興味深い街なのだ。
ハイカラなんだけど寂れてもいる。
北海道の海沿いの喫茶店というのは、なんだか独特なおもしろさがある。
帰りの汽車の車内では、閉業してしまった「コロンビア」さん(本では102ページ)のシャンデリアに想いを馳せていました(インスタストーリーにあげたので文字付き)。
こちらの店舗、どうなるのかな。
継続していきますように。どうかどうか。
小樽から札幌着
5軒目・札幌「オリンピア」さん
(札幌駅から徒歩7分・書籍82ページ)
札幌に戻り、駅から歩いてオリンピアさんへ。
オーナーさんがお休みの日だったので簡単にご挨拶のみさせていただき、ポストカードのみを買って帰った。
オリンピアさんはかつて、サラリーマンを中心にした喫茶という感じだったけど、今はもう若者に大人気…時には行列もできちゃうくらいの“レトロ純喫茶”の象徴のような存在になった。
元々のすばらしすぎる素材が、一気にいろんな方に見つかったような印象だ。
最近は行列もできるし、北海道の番組の街ロケでは、大泉洋さんもいらしたんだそう(オーナーさんに写真や動画を見せてもらった)。
目まぐるしい変化は、今のレトロブームと同じ歩幅で進んでいるように見える。
実はオーナーさんは7代目で、それまで何度か閉業の危機もあったオリンピアさん。
こうやって受け継がれ、続いていくんだなあ。
オーナーさんが趣味で撮った写真がポストカードとして売られている。
エゾリスが大好きなんだそう。
こんな間近でみられるなんて、さすが北海道!
2枚は友人への手紙に。リスの切手を用意して、マッチングしてみた。
道庁〜大通公園へ
道庁は今改装中。
「ほんとうはこうなっているんだよ」的な絵が囲いのシートに印刷されていたので、なんだか親切さが愛おしくフフってなった。
大通公園。フリフリの花が可愛い。
大通公園はグルメフェアをやってて賑わってました。
札幌も少しずつコロナ明けの通常の生活が戻ってきているのかな。
…と言いつつこの時期は感染者数がまた増えていたのでマスクの方も2〜3割いらっしゃった。
それから大通公園すぐそばの「大通駅」に移動し、駅直結の「ひので」さんへ向かった。
6軒目・札幌「cafeひので」さん
(大通駅から徒歩0分・書籍88ページ)
いつでも空いていて、いつでも賑わってて、いつでものーんびりしたムードが漂う。
店内にはテレビが流れてて、新聞を読む方、タバコを吸う方。
ここではほとんどの方がリラックスした雰囲気だ。
「普通の街の喫茶店」という印象なんだけど、古い内装はよく見るとディテールが凝っていて、行くたびに細かな発見がるところが、私の好きポイントだ。
例えば、ここでは「斜めの天井」「石の壁が2種あること」が、好きポイント。
そしてこの天井部分の大きな照明。
入口のドアも、右側の半円の窓も凝っている。
飴色に染まった石の壁は、カッコよくて見惚れる。
私は石材に弱い…と今回気づいた。
(石材と何かがミックスされた内装が好き)
もう夕方で、夜にお腹を空かせておきたくて、ぐびっといけるトマトジュースを注文した(喫茶をはしごするときによくトマトジュースを挟む)。
禁煙プレートは、席においてあった。
ひのでさんはいつの間にか分煙になっていて(禁煙プレートが古いので前から禁煙席はあったのかも知れないけれど)、ママさんがおっしゃるには、今は実験的に禁煙の席数を増やしているんだって。
私は喫煙席でも構わないタイプなんだけど、そうではない人に向けてありがたいことかも知れないですね。
相変わらず大事に撮れていない自著の絵と内装写真。
ひのでさんでは、ママに写真を撮ってもらった!
ママさんとも一緒に写真を撮って、LINEで送り合ったりしました。
ふんわりと優しいママに良くしていただいてます。
本を開いた写真でハイポーズ。
実はこの日は、かなり貴重なスーベニールをいただいてしまった。
店主さんと関係を築くようになってからそんなことも増え、宝物が多くなった。
嬉しくてありがたい。
ちなみに私はSNSやブログには、あまり喫茶グッズ(マッチなど)や“お宝”を載せなくなってしまった。
見つけた方がそれ目当てに殺到したら迷惑だろうなとか思ったりして。
そして私自身もあまり集めなくなってしまった。
希少だろうから、突然行っていただくのも悪いかな〜みたいな。
よっぽどいい感じでコミュニケーションを取れた時だけにしようと。
密かな私のルールだ。
夜はすすきのに移動。友人とジンギスカン
夜はまたすすきの!笑
すすきの二夜連続!
いつも遊んでる友達と再会。
前に連れて行ってもらった「文重郎じんぎすかん」がおいしすぎて、再び連れて行ってもらった!
彼女が連れて行ってくれるお店は、間違いない!
彼女もよく東京に来るので、今年はもう4回目の再会。笑
(遠距離恋愛って言葉、最近聞かなくなったな)
2軒目は、いわゆる「ネオ喫茶」に行きました。
夜営業のネオ喫茶…パープルダリア
お店の窓にはかわいいステンドグラス。
純喫茶メニューもあるし、アルコールメニューもある。
友人にはぼかしを入れています
全体の雰囲気は撮っていないけど、でもなんだかキラキラとしてて、カウンター奥には大きなキャビネットもあって。
スナックか何かの居抜きだろうか?
店内全体は薄いパープルで統一されている。
ここはすすきのでもかなり奥まった場所で、アダルトな雰囲気が「奥すすきの」にぴったりだ。
外ではミニスカのお姉さん、バニーガールのお姉さんなどいろんな人がその周辺の店頭でキャッチで立っていた。
お姉さんって言ってもすっごく年下なんだろうけど。
なんだか札幌の女の子たち、かわいかった。
アダルトなんだけど、どこか染まってない印象もあって。
そんなことないのかな。気のせいかな〜
私が自撮りを頑張っている(うまく撮れなかった)その角を曲がると、
ギラギラで大きな看板!
東京に住んでても深い時間ってもう街中に行かないので、夜にこういうところを歩くのは探検みたいで楽しかった。
雨の一日、途中で肌寒さもあり風邪を引かないかヒヤヒヤだったけど、朝から晩までぶっ通しで楽しい時間を過ごしました。
まだまだ続きます。
・・・・・てんとてん ten to ten・・・・・
- 東京在住のイラストレーターの日常の記録。
- いろんな点と点をつないで毎日は続く。
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