てんとてん

喫茶好きのイラストレーターの日常ブログ。てんからてんへ、ぼんやりとした日々。

東京の喫茶巡り『三軒茶屋 ムーンファクトリー』『三軒茶屋 伽羅』『豪徳寺 カノウプス』『永福町 アラビカ珈琲店』

ほぼ100点のような日。
茶店になかなか足を運べなかったうっぷん(?)で、今日は4軒もはしごしてきました。本日の仕事を午前中に済ませ、まずは夫とランチ。
それから暖かかったので、ちょっと遠くまで行こうと、目的地を三軒茶屋にすることに。前から行ってみたかった『ムーンファクトリー』というお店です。
AllAboutの川口葉子さんの記事を参考に出かけてきました。
ムーンファクトリーコーヒー…三軒茶屋 [カフェ] All About
 
穏やか〜な、幸せ〜な、独り占めの時間でした。写真を撮ってブログに載せていいですか?と聞くととても喜んでくださって、そんなことにホッとしたり感動したりしながら、お店の方ともいろいろお話をしてきました。
路地にあり、なかなか見つけにくい場所で…と仰っていましたが、だからこそ見つけた方は隠れ家のような、自分だけのとっておきのような感覚で、とても嬉しいと思います。濃くて苦みのあるおいしい珈琲です(私はアイスコーヒー800円をオーダーしました)。

シックで、でもナチュラルで。暖かな晴れの午後に来てちょうどよかったなあ。まどろんだ。ちょうどその時お店にキャロルキングが流れて、うーん、お店の雰囲気にぴったりって思ったり。


透明のコーヒーサーバーって好きです!

マッチもいただいてきました。京都のお店は、エレファントファクトリーっていうそうです。裏表でTOKYO/KYOTOって。おしゃれ!!

『伽羅』(三軒茶屋
それから世田谷線に乗ることにして、ずーーっと前、学生時代に行った事があったと記憶する、山下駅周辺の喫茶店を探してみることにする。。。
その前に、世田谷線のりば付近の三軒茶屋駅前の喫茶店にもはしご! 目に入りやすい場所にある、街の喫茶店。。。お客さんもたくさんで、賑わっていました。「ほんとここの珈琲はおいしいね〜」なんて聞こえてきました。
私が改めて決めたのは、「ブログに載せます」とお店の方に言わない限りは、店名もテキストに残さないようにすることです。。。お店の方で、店名を検索して色んな記事が出てくることに戸惑っている方って、意外と多いです。
マッチを求めると有り難いことにふたつもいただいてしまったのですが、そんな経緯で画像だけ載せます。ここはきっと、知っている方が多いでしょう。マスターさんも優しく穏やかに対応してくださる方で、「今日はいい日だなあ」としみじみしながら世田谷線に乗りました。

『カノウプス』(豪徳寺
ということで山下駅で降りましたが、私の記憶している喫茶店は、「コーヒー」といううっすらした黄色い看板がかろうじて残っているだけの状態でした。山下駅豪徳寺駅の真ん中辺りにありました。残念。。。
あきらめきれずうろうろしていたら、純喫茶らしい看板が見えたので、そこに入ることにしました。

緑道沿いにあり、やさしい雰囲気でした。ここでも独り占め空間。

ここでもやはりマッチを求めると、マスターがこれを差し出してくれました。

「POCO」。住所が銀座で、「あっ、マッチ集めが好きなことをお伝えしたので、お店オリジナルがないから代わりにこれをくれたのかな」って思っていたら、

今度はこちらを探し出してくれたのです。全部で3つもくださいました。裏には店名の由来。シリウスに次ぐ明るさ。鹿児島半島で見える星、「Canopus」です。

ということで、この日はここまでどこも居心地よく、それぞれ楽しく、なにしろマッチをたくさんいただくという日になりました。どこでも複数いただくというのはとっても珍しいというか初めてだし、今日はいい日だなあ。暖かかったし(途中からモーレツに寒くなったけど)、100点の日だな〜と思いながら家に戻ろうとしたのですが、

『アラビカ珈琲店』(永福町)
せっかくいい日なので、もうちょっと足を運ぼうと思ったのです。永福町にあるお店で、友人に教えてもらった喫茶店で、絶対好みだと思うよということで、そこまで行くことにしたのでした。

小田急で下北沢乗り換えの電車待ち。夕方。小田急の各駅停車を待っている時間、懐かしいなあ。以前、千歳船橋に住んでいたのです。急行が、がーっと目の前を通り過ぎる。そして、永福町へ。
…と、ここで!! 改めて永福町の喫茶店の場所を確認していたところ、今日が休業日だと判明! がーん。ああどうしよう、でもここまできちゃったし。とりあえずお店の前まで行ってみるか。。。ここまで100点の1日だったので、これくらい仕方ないさと歩いていると、お店の電気はついていて、「営業中」の立て札も!

あれっ?っと思い、お目当ての「アラビカ珈琲店」に入ると、常連さんらしき方々が複数いらっしゃり、みなさんが一斉にドアを開けた私の方を見たので、「ああ今日は特別の貸し切りの日だったのかな」と思ったけれど、マスターさんがお席にどうぞと案内してくださったので、席に着くことに。なんだかわからないけれど、ラッキーだったなあと思ったのです。

レジ脇にあまりにもたくさんマッチが置いてあり、凄い数だなあと思いつつ頂こうとすると、マスターさんが「たくさんどうぞどうぞ。明日で閉店するんです」と仰るではないか。えええっ。
だから本日営業中だったのか。お客さんもたくさんだったのか。。。そう思いつつ、こんなタイミングで入店したことに自分でも驚きました。なんだかすごい日。
マスターさんご本人から閉店するんですとお伺いすることは、初来店、初対面だろうととっても寂しいもの。またこんなふうに、街の素敵な純喫茶がなくなってしまうのか。
「年をとったから」とご本人は仰っていました。優しい雰囲気の素敵なマスターさんでした。記念にお写真いかがですか?と聞かれ、マスターさんに撮っていただき、その場でプリントしたものをいただきました。

マッチで隠してあるところに私が写っています(前に顔写真はアップした気がするけれど、あれっきりにして、もう隠してしまいます)。そして、私も店内を少しだけ撮らせていただくことに。

天井の梁の部分が素敵だなあ。



こんなのあるんだあ、と思った「かうひい異名熟語一覧」。そのまま喫茶店名になっているものもあるけれど、「豆の湯」、「コォヒー」、「雁喰豆」。へえー、と思うものがいっぱい。


私の久しぶりの喫茶店巡りは、こんなふうな流れで1日を終えることになったのでした。写真を撮っている間に、女性2人組の会話から「ここの珈琲はおいしいな」って聞こえてきました。


マスターさん、閉店前日という大切な時に、初めてお伺いした私にも温かくしてくださりありがとうございました。