てんとてん

喫茶好きのイラストレーターの日常ブログ。てんからてんへ、ぼんやりとした日々。

自著『ほっかいどう喫茶の手帖』を片手に北海道の旅・その5

自著「ほっかいどう喫茶の手帖」を片手に訪れた喫茶旅。

自分の本で自分で旅をしています。笑

 

11泊12日の北海道旅行。

4日目に突入したところです。

これまで札幌〜小樽〜岩見沢〜深川に行き、前回、やっと実家のある旭川へ。

ゆるゆるお付き合いください。

 

4日目・旭川美唄へ車で移動

 

10軒目・喫茶「鹿」さん

美唄駅から徒歩約7分・書籍76ページ)

雨が降るなか車を走らせ、美唄までやってきました。

目的は「喫茶 鹿」さんただ一つです。

創業してもう47年!(私は鹿さんと同い年だ)

ご夫婦で変わらず営業を続けておられる。

岩見沢の「鹿」は閉業してしまい、美唄のお店は貴重な存在だ。

ここでの素敵ポイントはいっぱいで、まずはモノトーンの外観と鹿の看板。

店内のベルベットの豪華なソファと、同じような模様の床との模様のバランス。

シャンデリア。窓のシール。

膨大な喫茶メニュー。

カウンターのペコちゃんたちもかわいい。

なんだかお店にマッチしている。

私の絵も本も飾ってくださっている(涙)。


本当は奥様(ママ)がいらっしゃるタイミングで行きたかったのだけど、あいにく会えずに悔しい。

奥様は本をお送りした時もその前も電話をくださり、優しいメッセージをくださったお一人だ。

とても喜んでくださって私もとっても嬉しかったのだ。

スタッフさんに伝言し、後ほどお電話ではお話しした。

そうすると、私の本を片手にロケハンにやってきた方がいらした(!)そうで。

ネトフリのドラマだとおっしゃっていて。

実は同じ話を深川「ふれっぷ」さんにもお伺いしていたんだけど…

私は全く知らなかった。笑

なぜその本をお持ちで、どんなドラマのロケハンでいらしたのだろうか。

結局どちらのお店も使用しないことになったんだそうだけど。

ネトフリで北海道が舞台のドラマがあるのかな。

誰か知ってたら教えてください〜

ここでは、絵にも描いたエビカツをいただいた。

なんて豪華な具材!ボリュームもすごい。

これに白米とお味噌汁が付く。おいしかったですよ〜。

大事に撮れてない“本と店内の写真”。

床のディティールが少しでも伝わるかな〜

(無理があるかな泣)

 

美唄〜砂川。砂川の「スイーツロード」へ

美唄から国道を走り、砂川エリアに入る。

路線図のちょうど真ん中あたりに、美唄駅と砂川駅がある。

線路沿いに国道があり、そこを走る。車で15分弱。

 

「スイートロード」という、お菓子屋さんが集中するエリアで町おこしをしている砂川。

前からあった老舗店が多いのだけど、「スイートロード」という名は近年になってよく目にするようになった。それに伴い、有名店の支店も少し増えた。

ホームページや地図もとってもかわいい。

www.city.sunagawa.hokkaido.jp

老舗店「いよだ」でケーキたちを購入!

完全に見た目にノックアウト。

たぬきケーキパンダケーキ、そして北海道らしいきつねケーキ

くまの最中もめっちゃかわいい。「お山のちびっこ」だってさ!

ヒグマの出没ニュースは恐怖でしかないけど、くまモチーフはほんとにかわいいね…

下からのぞくと愛嬌のあるたぬきケーキ

私の本でも実はちょこっと出てくるんですよー。(59ページ)。

素朴なやさしい甘さの味だった。

他にも銘菓と呼ばれる商品がたくさんだった。

 

実は今、砂川にはご案内できる喫茶店がなくなってしまった。

だから「喫茶巡り〜スイートロード」という楽しいお出かけができなくなったのが残念だ。

それでも砂川には私の知らない喫茶店がまだあるかもしれないし、「いよだ」さんはオススメしたいです!

 

閉業した2軒の砂川の喫茶店

そう、本に掲載した砂川の2軒の喫茶店は、どちらも閉業してしまったのだ。

ひとつは、やまいち」さん(P72)。

SNS等でもお知らせしたとおりだ。

ご高齢のマスター、もう90代とは思えないアグレッシブさで、お会いするたびに私の方が元気をいただいていた。

引退という形だ。閉業時は長いお手紙もいただいた。

少しだけ復活がある可能性も伺ってはいるが、でもご夫婦での二人三脚の役割には幕を下ろしたという形だ。

ほんとうに、お疲れさまです。

マスターは砂川駅周辺に他にも喫茶やスナックなど、たくさんのお店を出されていた。

やまいち」の内装はセンス抜群なので、他のお店も素敵だったのだろうと想像する。

見たかったなあ。

タータンチェックや細かなディテールは、イギリスに行ってお店の内装をお手本にしたんだそう。

倉本聰さんのドラマのロケ地でもあり、当時の皆さんのサインや写真もたくさんありました。

 

11軒目・砂川「貞廣」さん(閉業)

(書籍71ページ)

貞廣さんは、取材時には存在していて、でも本の出版時には店舗はすでに存在していなかった。

いろいろあって建物がなくなってしまったのだ。

でも、自家焙煎のコーヒー豆は販売していた。

貞廣さんの豆はすごくおいしいので、それを伝える形で本には掲載させていただいた。

 

だけどそのお豆もあとわずかなんだそう。

今はご予約のみでの販売ということだったので、本の第二刷では「閉業」と直した。

今まで大事に飲んでいた方々にお豆が行き渡るといいな。

 

豆販売をしているおうちの、入り口の看板。

私の手も写った変な写真だけど。笑

当時の名残が看板から垣間見える。

 

今回も、お豆だけは買った。

すごく良いお豆をかなりお求めやすいお値段で販売してくださっている(キリマンジャロと仰っていたなあ!)。

ママさんは明るく優しい方だ。

お話しすると、ぱあっと明るく嬉しい気持ちになる。

かつての内装。

ママもお気に入りの空間だったそうで、もう少し続けたかったのだそう。

どんどん時代が流れていくなあと感じる。

私には砂川の馴染みの喫茶店がなくなってしまった。

 

当たり前にあるものって存在しないなーと、個人店を愛でる日々の中で改めて思った次第。

 

では、4日目のエピソードの続きはまた次回に続きます。

まだまだ続くんです。

できれば飽きずに、懲りずに、お付き合いいただけたら嬉しいです。

 

・・・・・てんとてん ten to ten・・・・・

東京在住のイラストレーターの日常の記録。
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