2005年当時、この世界に恋い焦がれ、DVDも原作も購入してしまった「かもめ食堂」。
当時は毎日のようにみてしまっていました。
目に楽しく温かい色使いの北欧の服や家具、おいしそうな料理、テンポの良い会話、シュールさもあって、どこかおかしなキャラクターたちも魅力があって。
なんだか癒され、見ていると仕事の疲れが取れていくような感覚がありました。
そして、ブログタイトルにもした【早く言ってよシリーズ】。
実は以前でのブログにも書いたんですが…
DVDとネトフリで、ちょっと内容が違うんですよ〜。
ネトフリの方が会話の数も少しだけ多くて、間も取ってて、ひとつひとつのシーンが長いんです!
好きなものについては、しっかり知っておきたいなあという思うもの。
私、かもめ食堂については、DVDを持っているからネトフリではいいやと思っていたんです。
でもふと気が向いて見てみて良かった。
こんなバージョンを知れて良かった〜。
あの頃ほんとに良く観てたので、違いに敏感に気付けたのも我ながらおもしろかったです。笑
ちなみにかもめ食堂での好きなシーンは、サチエさんがミドリさんを自宅に招き、和食を振る舞うところです。
サチエさんのキチンとした食生活とおしつけがましくないさりげない優しさ。
ご飯もおいしそうですし、なんだか刺さってしまいました。
小林聡美さんの普遍性というか安定感って、見ていてすごく気持ちがいいし、落ち着きます。
あとは、シナモンロールのシーンや生姜焼きを焼くシーン、とんかつをカットするシーンなど、料理シーンは音も絵も心地よくて全部大好きです。
おなかが空きますね〜〜〜
ところで当時、「かもめ食堂」は好きじゃない!という友人もおりましたよ。
あまり現実的じゃなく、女性たちの苦労が伝わらない!おとぎ話のよう!ということでした。
確かにサチエさんが悩んだりおろおろしたり、歯をくいしばるような姿は想像つきにくいですね。
完璧!という感じがします。
かの小林聡美さんも、なにかで「サチエさんはカッコ良すぎますよね」と仰っていたような。
確かに「おとぎ話」には違いないような気がします。
3人がどうやって北欧で暮らしていくの?という部分で、現実味は少ないですね。
自身が今すごく何かを必死で目指しているけどうまくいかない、しんどい、なんて時にかもめ食堂を見ると、もしかしたら夢のような世界にイラついたりするかも…とは思う。
と言いつつ創作された世界の全てがわかりやすく、現実的である意味はないのではと個人的には思うので、やっぱりかもめ食堂はあれでいいんじゃないかなーとは思います。
ちなみに原作を読むと、サチエさんは日本にいるときに、宝くじで一等を当てているんですよ!
その資金で起業するんです。
父を亡くしたことによる生活の変化、日本のカフェブームに少し疑問をいただいていることなど、少しサチエさんの内側を知ることができるんです。
映画でリアリティーを感じられない方は、原作を読むのも良いかも?って思ったり。
あと、知人には「かもめ食堂っておもしろいんだけど、マサコさんってトランクをなくしてそのあと見つかっただけで、やっぱり北欧に残ることにしたって変じゃない?」
と言われたことがありました。
ええーーーっ、いやいやいや〜〜〜
あれは、比喩じゃないですか!
マサコさんは介護疲れを経て両親と別れ、とてもくたびれて重たい荷物(心の)を抱えて、北欧へやってきました。
北欧の「サウナ我慢大会」「エアギター選手権」などのばかばかしくもハッピーな世界に惹かれつつここまで来てみたけど、背負ったものを下ろせずにいたのです。
そんな荷物がなくなってしまい、オロオロして、ちょっと変なモードのマサコさんなんですが、やがてその荷物が“必要のないものだったんだ”と気付くんです。
新しい服を買って、森へ行ったりして、今までと違った価値観を身につけていくんですね。
「私の荷物、まだ見つからないかしら?」
「見つかったけど、なんか違うんです。確かに私のものなんですけど」
というのは、マサコさんの心の荷物に対する変化の比喩だと思います。
荷物を具体的なものだと思ってしまう人もいるのかと、その時「まじかい!」ってなりました。
ほんとに、その人その人の切り取り方で、作品の印象も感想も変わるものですね〜
他にもかもめ食堂を観た方がいたら、どんな感想をお持ちでしょうか?
木更津キャッツアイの劇場版「日本シリーズ」「ワールドシリーズ」
こちらはアマプラに入っておりました。
我が家は私がアマプラ、夫がネトフリに入っております。
特に「日本シリーズ」の方は最高傑作だと思う!!ので、見れて嬉しかったです。
木更津キャッツアイは5人のキャラクターのバランスが良く、クドカンが名付け親番長なため、登場人物全員のあだ名もはまってますね!
木更津のご当地推しにもなっているし、ストーリー展開も裏の裏があったりしてワクワクするし、当時のクドカンの魅力が大爆発しています。
とっても元気が出ます。
今の時代にはない元気の良さなような。
5人はそれぞれかっこいいし、酒井若菜のモー子も、薬師丸ひろ子の美礼先生も、森下愛子さんのローズも、みんなかわいいです。
こっちはあれこれ深掘りしません。
ほんとにただ単純に、見れて嬉しかったなあ。
「ワールドシリーズ」は、ちょっと大人なんですよね。
見たかったような見たくなかったような。
少ししんみりします。
marble marble マーブルマーブル
- 東京在住のイラストレーターの日常の記録。
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